本稿こそ、ドラッカーが初めてＨＢＲに寄稿した論考であり、ドラッカーの数ある仕事を検証するうえで重要な役割を果たす。 さて、本稿が寄せられた1950年は、労働組合が台頭し、アメリカ産業史における混沌期の最中であった。 それゆえ、本稿にも労使関係という文脈が流れているが、その後の著作によって我々が知る「ドラッカーの経営思想」の一端をまさしく垣間見ることができる。 たとえば、なぜ彼は「権限委譲」の必要性を繰り返し説くのか（ただし「エンパワーメント」という言葉は忌み嫌っている）、管理ではなく「マネジメント」を奨励するのか、そして「経営者の役割」について語り続けるのか、本稿を読むことでより鮮明に理解できるだろう。

【書誌情報】

※印刷は全てモノクロ印刷となります。

ページ数：10ページ

サイズ：A4

商品番号：DHBL-HB200311-003

登録日：2004/2/23

発行号：2003年11月

著者名：ピーター・F・ドラッカー　クレアモント大学院大学　教授