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財務分析がイノベーションを殺す

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イノベーションに成功方程式はないといわれるが、そもそも資金はもとより、時間や経営資源が十分投じられているのだろうか。筆者らは、イノベーションの価値を評価する財務分析手法の誤用に注目する。まずDCF法は、非現実的なシナリオとの比較によってイノベーションの是非を判断しており、しかも計算されるNPVはあいまいである。また、イノベーションのコストは「全部費用」と考えるべきにもかかわらず、固定費と埋没費用の概念に縛られて、投資をためらう傾向がある。これは、ニューコアなどのミニミル市場を奪われたUSXが典型である。そして、経営者はEPSの短期的な上昇を意識するあまり、不確実なイノベーション投資に二の足を踏みがちだが、これは「プリンシパル・エージェント」理論がもたらした弊害であり、この考え方はいまや時代遅れであると指摘する。

【書誌情報】

※印刷は全てモノクロ印刷となります。

ページ数:12ページ

サイズ:A4

商品番号:DHBL-HB200809-002

登録日:2008/8/19

発行号:2008年9月

著者名:クレイトン・M・クリステンセン ハーバード・ビジネススクール 教授  スティーブン・P・カウフマン ハーバード・ビジネススクール 上級講師  ウィリー・C・シー ハーバード・ビジネススクール 上級講師

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